華やかな帯結びを、簡単に結ぶために

三重紐は、振袖の袋帯を変わり結びをするときだけに使う物、ではありません。
確かに、振袖の時に使う機会は多いのですが、半幅帯、特に長尺の半幅帯を結ぶときや、レース帯を結ぶときに使うと、簡単に色々なアレンジが可能。

さらに、たかはしの三重紐は、他にはない特徴として、一本一本異なる色のゴムを使用しています。
だから、帯を通す順番や場所が分かりやすく、覚えやすい。さらに、帯結びを教える時も、指導しやすい三重紐です。
振袖の変わり結びの時はもちろん、半幅、兵児帯にも使いやすいのが「三重奏」です。

体へのあたりが優しく、見えても安心

たかはしが大切にしているのが「きものを着やすくする」。その一つに「痛みをなくす」というものがあります。
従来の、２～３cmしかなく、体に食い込むヒモを、太く、そして体へのあたりの柔らかい生地を使用。
締めるべきところは締めないと着姿が美しくない。であれば、締めても痛くないような素材と形を考えました。
さらに、白かピンクしかない三重紐は、きものや帯の色柄によっては、チラッと見えた時にかなりガッカリすることに。
そこもしっかり考えて、個性の違う3色をご用意。自分のきものや帯に合う色をお選びいただけます。

私がなぜ「大人用三重紐 三重奏」を作ったか

女将　髙橋 和江

私は三重紐を使用し帯を締めることはまずありません。なぜなら可愛らしくなりすぎると感じていたからです。
可愛いということが苦手な私にとって一番遠くにあった商材かもしれません。

それでも作ろうと思ったのは昨今のきものブームを肌で感じているからです。
手軽にきものを楽しむアイテムとして小袋帯や大人の兵児帯が熱を帯びてるからです。
考えてみれば、今の三重紐の弱点を克服すれば、私でも使用できるものが作れると確信したのです。
一般的な三重紐はピンクか白しかありません。ちらっと見えちゃったら興ざめだと感じるものだからなおさら使う気になれませんでした。細いため食い込んで痛いことも敬遠した理由の一つです。
振袖の豪華な飾り結びに使用することのほうが多いと思いますが、豪華な羽は重いのでより食い込む、きっと「振袖は苦しい。」の原因になっていることでしょう。
だから、紐が痛くない、見えてもいいと思える三重紐を作りました。是非お試しください。

私もオススメ

きくちいま

たかはしきもの工房さんの「三重奏」(女神の羽を自在につくる大人用三重紐)、娘の帯結びに使っています。
チラ見えしてもいいように、娘が好きなミントグリーンを選びました。
ふだんの半幅帯の変わり結びにはもちろん、あらたまった雰囲気の袋帯にも大活躍でした。
手先などを適当にゴム部分に挟んだだけの乙女太鼓なんですが、ゴムの色がそれぞれ変えてあるんですね。
さっき通したゴム、これから通すゴム、と結んでいてわかりやすかったです。
しかも仕上がりが豪華で安定感も抜群！
痛くなく苦しくなく、快適に過ごせたことも大事なポイントでした。
「帯は①崩れない、②安定する、という2つが大事」と言う娘は、夏のゆかたシーズンまでに、三重奏を使ったいろんな帯結びに挑戦したいそうです。

きくちいま
エッセイスト&イラストレーターで、普段きもののカリスマ。著書多数。