女将 髙橋 和江
私は年中きものを着ています。
冬は暖かくて離せない!きものっていいなぁと思うのですが、夏は暑く感じて疲労感が増すことも。特に嫌だったのは汗による生地の張り付きです。絽でも紗でも、汗ばんだ足や腕に張り付きます。これが耐えがたいほど不快感を増すのです。 きものが嫌になる瞬間です。
何とかして快適に絹の夏きものを楽しめないかと考え、その点を克服するためにまず作ったのが綿楊柳のローライズステテコです。
これで足への張り付きは完全に克服できましたが残るは腕の部分です。絶対に張り付かず涼しいのは麻の襦袢地ですが、張り感がありすぎて絹の柔らかさには沿いません。しかもシワになりやすく光沢もない、これは致命的でした。
そこで考えたのが絹と麻の交織です、絹の光沢感と麻の涼しさを合わせ持ったら鬼に金棒だと。思い描いた通りの品物になりました。全く張り付かず、それでいて光沢があります。
洗濯機でも洗えてお手入れのストレスがない襦袢。是非、きものを楽しむための一助としてお役立てください。